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プロフィール

井上義久

Author:井上義久
衆議院議員(公明党:比例区東北ブロック)富山県富山市出身
東北大学工学部金属加工学科卒業。

現役職:公明党幹事長

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  • 記者会見で喫緊課題について見解

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円滑化法、機能担保せよ
F35部品供給 武器三原則の理念は堅持

3月1日(金)午前、国会内で記者会見し、政府が同日、航空自衛隊の次期主力戦闘機にも採用される米国製ステルス戦闘機F35への日本製部品の供給を「武器輸出三原則」の例外扱いと決めたことなどについて、見解を述べました。

私は、武器輸出三原則について「この平和国家としての基本理念は堅持すべき」と強調。その上で、F35導入国が国際的に部品を融通し合うシステムに日本が参加することについては、(1)速やかな部品供給と整備(2)費用(コスト)縮減(3)導入国の安全保障―に有効との観点から「認めるべきだ」との考えを示しました。さらに、同システムでは米国政府が部品を一元的に管理することから、「(紛争当事国への輸出などで)国際紛争を助長することのないよう、厳しい管理をしてもらうことを日本政府としても意思表明すべきだ」と表明しました。

また、自衛隊による在外邦人の陸上輸送を可能とする法改正が議論されていることに関しては、「必要な改正は当然検討すべきだ。ただ、実態上、必要で可能なのかも含めて幅広い検討が必要ではないか」と述べました。

一方、今月で期限切れとなる金融円滑化法への対応について「円滑化法と同等の機能が4月以降も担保されるような仕組みをつくっていくことで今、議論を進めており、必要であれば政府に申し入れたい」と表明しました。

各党で協議中のインターネットを使った選挙運動の解禁については、「与党案は(民主、みんな、共産を除く)各党の賛同を得ているので、国会に提出して議論し、互いに歩み寄って一つの法案になることも十分期待される。次の参院選から実現するようにしていきたい」と述べました。
  • 高速道路無料化期間延長を太田国交相へ要望

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高速道路無料化延長へ
原発事故の避難者対象


3月1日(金)、私が本部長を務める公明党・東日本大震災復興加速化本部は、国土交通省に太田昭宏国交相(公明党)を訪ね、東京電力福島第1原発周辺からの避難者を対象にした高速道路無料化の期間延長を求める要望書を手渡しました。これには、石田祝稔事務局長(衆院議員)らが出席しました。

避難者は現在、一時帰宅などのために東北、磐越、常磐の各自動車道の指定されたインターチェンジを利用した場合に、無料で通行できます。

私は、無料化措置の期限が今年3月31日までとなっていることに言及。避難者が無料化の終了を強く懸念し、延長を望んでいるとして「避難生活が依然として続いている状況なので、ぜひ延長してもらいたい」と強調しました。

太田国交相は復興が実感できることが大事だとし、「この要望を受けて、しっかり措置を取りたい。(3月)11日より前に発表できるようにと思っている」と答えました。
  • 「来年度予算早期成立を」NHK「日曜討論」に出演

税制改正」 は年度内に 丁寧に合意形成
TPP 守るべき農産品 明示せよ


3月3日(日)午前、NHK「日曜討論」に与野党各党の幹事長らと出演し、政府が先月28日に提示した次期日銀正副総裁人事案や、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加問題などについて、大要次のような見解を述べました。

【12年度補正予算】

一、(参院で)補正予算が1票差で可決された意味は大きい。今回の補正予算は、景気・経済対策や復興の加速への予算が中心で、被災地の期待も大きく、早期成立、執行を求められていた。そうした世論を踏まえて国会で合意形成を図ることは非常に大事だ。引き続き丁寧な国会運営をしていく。

【13年度予算案】

一、補正予算と合わせて「15カ月予算」だ。国民生活に幅広い影響があるので、早期成立を図っていきたい。4年ぶりに税収が国債発行額を上回るということで、経済再生と財政健全化に向けた第一歩を踏み出す極めて重要な予算だ。予算はある程度、年度を越すことはやむを得ないが、(来年度の)税制改正は年度内に成立させないといけない。その点、(自公民)3党の税調会長と幹事長が年度末までの成立に努力することで合意したことは非常に大きい。

【日銀人事】

一、(次期総裁は)黒田東彦氏が適任だ。デフレ脱却、経済成長に向けた政策を政府と共有し、財務官やアジア開発銀行総裁を通じて日銀という組織をマネジメント(経営)する能力がある。市場との対話能力や海外への発信力の点でも適任だ。衆院議院運営委員会では、4、5日に(正副総裁候補者の)所信(表明)を聞くが、スムーズな承認をお願いしたい。

【TPP】

一、TPPは国民生活の広い分野に影響するので、(政府は)十分な情報を開示して国民的な議論に付し、国益について国民的なコンセンサス(合意)をつくるべきだ。特に、農業の分野では、農業は多面的な機能を有しており、食料自給率を向上させていく政策との整合性を担保して判断すべきだ。すべての関税撤廃を前提としないことが(日米首脳の)共同声明という文書で合意されたわけだから、どういう農産品を国益として守るのかを明確にすることは国民の理解を得ることになる。

【衆院選挙制度改革】

一、これまで小選挙区(制)を行ってきたが、「民意が的確に反映されるようにすべき」との議論が今、世論としてもあるので、選挙制度全体の抜本改革を含めた中で定数を削減することを各党間で協議していくべきだ。この通常国会までに結論を得て法改正を行うことは(自公民3党で)合意したが、公明党、与党で意見を集約した上で、主要会派が議論に加わる中で結論を得ていくのは当然だ。
  • 衆院代表質問要旨、政府答弁要旨

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3月5日(木)、衆院本会議で、安倍晋三首相の施政方針演説など政府4演説に対し代表質問を行いました。要旨は次の通りです。

求められる「結果を出す政治」

質問に入る前に、間もなく発災から2年を迎える東日本大震災で犠牲になられた方々に、あらためてお悔やみを申し上げるとともに、32万人を超える、いまだに避難生活を送っておられる皆さまに心からお見舞いを申し上げます。

総理は施政方針演説の冒頭で、「『共助』や『公助』の精神は、単にかわいそうな人を救うことではありません。懸命に生きる人同士が、苦楽を共にする仲間だからこそ、何かあれば助け合う。そのような精神であると考えます」と述べられました。

全く同感であります。今を懸命に生きる、被災された方々に寄り添い、平穏な生活を取り戻す復興、福島の再生に総力を挙げる、その姿こそ総理が言われる「強い日本」ではないでしょうか。公明党はこれまで以上に復興、福島の再生に力を尽くすことをお誓い申し上げます。

さて、昨年12月26日の連立政権発足以来2カ月余り。安倍内閣は、国民の期待を受けて、高い支持を得ています。年末・年始を返上し、デフレからの脱却、経済再生という明確なメッセージの下で編成された2012年度補正予算、続く13年度予算案は、「15カ月予算」と称されるように予見可能性を明示し、その本格的な執行を前に、株価の上昇や円高の是正など各種の経済指標を上向かせる効果をもたらしています。

その効果を持続させ、経済を本格的な成長軌道に乗せていくためには、予算を執行する中で、国民の期待を現実にいち早く形にしていくことが必要です。13年度予算案の早期成立を図り、「期待」を「信頼」に変えていく「結果を出す政治」が求められます。

一方、施策の推進、予算の執行に当たっては、スピード感と同時に国民に対する丁寧な説明と、理解を得る不断の努力が必要であることも申し上げておきたいと思います。

首相の訪米・TPP

今回の総理訪米で、日米関係が再構築されたことを高く評価します。一方、北朝鮮の核開発や尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化など、不安定要因を抱える北東アジア地域の安定と平和に果たすべきわが国の役割は、これまで以上に重要になっています。日米同盟を基軸に、新たな指導者が誕生した中国、韓国との関係改善を急ぐべきです。

オバマ大統領との会談で、TPP(環太平洋連携協定)について、全ての関税撤廃を前提としないことが確認され、これを受けて総理は施政方針演説で「今後、政府の責任において、交渉参加について判断する」との方針を表明されました。しかしTPPへの参加については、農業者をはじめ多くの国民が強い懸念を抱いており、交渉参加の判断に当たっては、特に、次の2点に配慮し、慎重に行うべきです。

一点目は、TPPが貿易のみならず、医療や保険、食の安全など国民生活に幅広く影響する包括的な協定であることから、国民への十分な情報の開示、丁寧な説明を行い、国益についての国民的なコンセンサス(合意)をつくるとともに、その最大化に努めること。

二点目は、農業は国の基であり、国土保全や環境保全など多面的な機能を有することや、食料自給率の向上をめざす方針との整合性などの観点から十分な検討を行い、守るべき農産品を明確にすることです。

大震災からの復興
復興加速への決意


未曽有の大震災と原発災害から、間もなく2年を迎えます。総理は就任早々から、大震災からの復興は内閣の最重要課題との方針を掲げ、「福島復興再生総局」の設置など復興庁の司令塔機能の強化や、復興予算枠25兆円への拡大などの取り組みを強力に進めてこられました。

この間に成立した12年度補正予算、また13年度予算案には、住民の定着を促進するための震災復興特別交付税の増額や、福島原子力災害避難区域等の帰還・再生を加速する事業、津波被災地域および原子力災害被災地域における雇用創出のための企業立地補助金など、復興加速策が多く盛り込まれました。

いずれも被災地の要望を踏まえたものであり、早期の執行が期待されます。さらに、わが党が主張してきた、高台への集団移転事業を促進するため、市町村による農地の買い取りを円滑に進めるための農地法の規制緩和も実現をしました。

今、被災者にとって一番必要なことは、復興の加速は当然ですが、住宅の再建や故郷への帰還などの見通しを示すことです。先の見通しが明確にならなければ、総理が強調された、被災者の方々の「希望」を創ることはできません。

災害廃棄物の処理完了を急げ

次に、具体的な課題について伺います。

雇用

被災した女性たちが力を合わせて運営し雇用を生み出している被災地の食堂のように、被災者自身が復興に貢献する企業を立ち上げることや、その企業を担う人材の育成を支援する「地域社会雇用創造事業」が今年度末で終了します。被災者からは今年度以降もこの事業による支援を継続してほしいとの声が多く寄せられています。復興推進調整費等で本事業を継続し、引き続き支援していく必要があると考えます。

用地取得の課題

被災地では今、土地所有者が不在・不明で災害公営住宅等を建設するための用地取得が進まないなど、土地の境界や権利等の問題が、復興の足かせになっています。現在、所有者等の所在を確認する体制強化のほか、土地収用法による収用手続きや民法の不在者財産管理制度など、現行制度を迅速に運用することで解決に向けた対応が進められていますが、十分ではありません。

この際、一定の検証を行った上で、被災地および復興期間に限り、土地収用法や民法等の改正も含め、復興事業のための用地取得の迅速化を図る特例法を設けるべきと考えます。

復興交付金の運用

現在、復興庁において5回目となる復興交付金の配分計画の検討が進められています。復興格差が指摘されるなか、被災の状況に即した復興のために、復興交付金の、より弾力的な運用とともに、基幹事業や効果促進事業の対象を拡大する抜本的な見直しが不可欠です。

中でも文化・観光施設の建設や災害公営住宅と市街地を結ぶ幹線道路の整備、ガス管の整備など被災地全体の復興に欠かせない事業を、早急に対象に加える必要があります。被災自治体からは「使ってはいけない項目だけを決め、それ以外は自治体の裁量に思い切って任せてほしい」との強い要望も寄せられています。

がれき処理

震災で発生した災害廃棄物の処理について、昨年12月末現在、岩手、宮城2県における処理の割合は46%にとどまっています。環境省によれば、広域処理や再生利用の推進、被災地における仮設焼却炉の増設等により、目標の明年3月までに完了することは可能との見解が示されています。

一方で、海底の砂やヘドロなどの津波堆積物、さらに福島県の災害廃棄物等については処理が進んでいません。災害廃棄物の処理は復興の第一歩であり、一日も早い処理の完了をめざすべきです。

以上、復興の加速に向けた諸課題について総理の答弁を求めます。

資材価格の高騰

昨年秋以降、被災地では復興需要の本格化に伴う生コンの不足や資材価格、人件費の高騰、技術者不足等が原因で、工事を請け負う落札業者が決まらない入札不調が相次いでいます。中でも、宮城県では今年度の復旧・復興工事の38%、仙台市では49%が不調に終わっています。

こうした状況を改善するため、現在、国交省において現地で生コンを生産する公設プラントの建設や、被災地と被災地以外の建設企業が共同受注する復興JV制度の導入などの実施・検討が進められています。これら対策の進展状況および抜本的な解決策について、太田国土交通大臣の答弁を求めます。

13年度予算・税制

13年度予算案について伺います。13年度予算案のポイントは復興予算の総額を確保したこと、補正予算と合わせて15カ月の経済再生予算としたこと、そして財政健全化に向けて第一歩を踏み出したことです。

復興予算については、25兆円という総額を確保したことにより、本格的な復興の進展が期待されます。支援の体制強化と併せ、被災の実情に沿って使い勝手良く、早急に執行することが求められます。

また12年度補正予算と合わせ「15カ月予算」としたことで、日本経済再生のための成長戦略を着実に実行できる予算となりました。財政出動や金融政策、税制などあらゆる政策手段を機動的に行使し、政策効果を引き出し、着実に経済を成長させることが重要です。

併せて3年ぶりに税収が公債発行額を上回る予算となったことは評価されます。世界経済の不確実性がいまだくすぶる中で、無駄のない財政出動と成長戦略によって税収を確保しつつ、安定的な財政健全化の道筋を示すことが重要です。

財政健全化目標の考え方、日本の財政の不確実性の解消を求める国際社会にどう応えていくのか、総理の答弁を求めます。

税制改正について伺います。13年度税制改正のポイントは、景気回復や成長戦略を後押しする法人税等の見直しや、社会保障と税の一体改革を着実に進めるための個人所得税等の見直し、消費税率引き上げに伴う対応措置です。特に法人税では従業員の給料をアップしたり、雇用を増やす企業を減税する雇用促進税制の創設が盛り込まれており、働く人の所得を向上させる効果をどう引き出すか、これが問われています。総理の答弁を求めます。

メンテナンス元年 維持・管理体制を見直せ
防災・減災

防災・減災について伺います。

命を守る公共事業

常に自然災害の脅威にさらされているわが国にとって、国民の生命と財産を守るための社会基盤の整備は最重要課題の一つです。特に社会インフラはその中核であり、整備強化は国民の命を守る防災・減災に直結します。

一方、インフラの整備をめぐっては、絶えず「バラマキ」との批判があります。国民の理解を得るためにも、今後の公共事業の推進に当たっては「国民の命を守る」視点を一層明確にすべきと考えます。

加えて、今後の公共事業で重要な観点は、社会インフラの将来を予測して計画的かつ、効率的に整備・管理する予防保全の考え方、アセットマネジメントの導入です。アセットマネジメントの導入で超長期にわたり社会インフラを安全に活用することが可能となり、コスト削減の効果も期待されます。

命を守る視点やアセットマネジメントの導入など、公共事業の在り方を大きく転換すべき時であると考えます。総理の見解を伺います。

インフラの総点検

多岐にわたる社会インフラは国民生活や経済活動を支える基盤であり、着実な総点検の実施や、補修・修繕が求められます。しかも、その管理主体は国だけではなく地方自治体にも及びます。

太田国土交通大臣は今年を「メンテナンス元年」と位置付けておられますが、まずは維持・管理体制の見直しに着手すべきです。

問題は、施設の管理者や建設年次、維持・管理の履歴といったデータが蓄積されていないことや、同一の施設であっても点検の手法や適用される基準にばらつきがあるということです。点検についての基本的、統一的なルールが確立されなければ、点検そのものの信頼性をも脅かしかねません。早急にルールを策定すべきです。

地方自治体への支援も欠かせません。「防災・安全交付金」の創設で財政支援は進みますが、職員不足に対する支援も必要です。地方自治体における土木部門の職員数は建設投資のピーク時である1992年度で約18万8000人が在籍していましたが、11年度は約14万2000人と、25%も減少しています。国土交通省が持つ研究機関や地方整備局などが地方自治体を支援する体制の構築に力を注ぐべきです。

建設産業への支援

社会インフラの点検、維持、管理に対する認識が深まる一方、補修や修繕を担う肝心の建設産業が弱体化しています。その原因は近年の急激な建設投資の減少です。

建設投資額は92年の84兆円をピークに、現在では46%も減少し、これと軌を一にして建設事業者は人員削減や重機の放出に踏み切るなど、企業規模を縮小せざるを得ない状況にあります。今や地域の建設産業は、地域のインフラを守る役割すら果たすことが困難になりつつあります。

この実態を放置すれば、東日本大震災からの復興のみならず、今後、全国的に展開される社会インフラの補修や修繕、防災・減災対策にも支障が出ることは明らかです。

建設産業への支援、とりわけ人材確保について、国土交通大臣の見解を伺います。

製造業復活へ 大胆な支援、規制改革を
デフレ脱却

デフレからの脱却と国民生活の向上について伺います。

デフレによる消費低迷から生産の停滞、そして所得の減少につながる悪循環を断ち切らなければ日本経済の再生はありません。政府は、大胆な金融政策、機動的な財政運営、民間投資を喚起する成長戦略を「三本の矢」としてデフレ脱却に取り組んでおり、経済界や市場関係者などからも高い評価を得ています。これからの課題は成長戦略の具体化であり、成長の成果を雇用や所得の増加など国民生活の向上につなげていくことです。

政府は成長戦略の柱の一つに、製造業の復活をめざす「日本産業再興プラン」を据えることを決定しました。製造業就業者数が1000万人を割ったとはいえ、「ものづくり」は日本経済の重要な支え手であり、再興プランの方向性を評価します。

製造業の復活に当たっては、「6重苦」と言われる障壁を取り除くのみならず、技術革新・イノベーションや人材育成、有望な技術を丹念に探し出して産業化するなど、企業の規模や実績にとらわれない支援を大胆に行うべきです。

若者や女性に特化した支援も必要です。競争力を高めるためには、イノベーションの推進による新産業の育成が重要であり、新しい発想を持つ若者や女性に特化した支援策の導入で、新たなビジネスモデルが生まれると考えます。

成長戦略のもう一つの柱が規制改革です。障壁を乗り越えて成長を実現するために、緊急性の高い項目から大胆に規制緩和すべきです。一方で、昨年4月に、関越自動車道で発生した高速ツアーバス事故に象徴されるように、行き過ぎた規制緩和が過当競争を生み、働く人の健康や安全が損なわれるような弊害を招くことがないよう十分な配慮が必要です。これまでの規制改革を検証し、地域や現場の実情を踏まえた改革になるよう留意すべきです。

暮らしに豊かさをもたらすためには、経済成長とともに雇用の安定が不可欠です。正規雇用と非正規雇用の間にある賃金、待遇などの格差の是正や、フリーターなどの若年者雇用対策の抜本的強化、ワーク・ライフ・バランスの実現等に力を入れるべきです。

総理は経済財政諮問会議の席上、産業界に対し「報酬の引き上げなどを通じて所得の増加につながるよう協力をお願いしていく」と発言されました。また先日、私も経団連との意見交換で、可処分所得を増やすために労働分配率を引き上げるよう要請しました。労働分配率を引き上げるとともに、柔軟な働き方への改革を実現し、経済成長による格差の拡大や固定化が生じないよう、最大限の配慮を行うべきです。

地域の活性化

地域の活性化について伺います。地域経済を支える中小企業支援について、12年度補正予算と合わせ13年度予算案でも、ものづくり中小企業のための技術開発支援や中小・小規模事業者の経営支援、女性や若者をはじめとした、意欲ある経営者が行う新商品や新サービスの開発支援のための予算が盛り込まれたことを評価します。

また地域の活性化のためには、まちづくりが重要です。06年、疲弊する中心市街地を活性化させるため、中心市街地の立地ポテンシャルを高めることを目的として、まちづくり3法が改正されました。ところが、人口や行政施設などは微増したものの、思うように民間投資が進まず、活性化したとはいえない状況にあります。

地域の歴史や文化を踏まえつつ、安全かつ効率的で将来にわたって持続可能なまちづくりが可能となるよう、まちづくり3法の改正や税制、規制改革等、省庁横断的に取り組むべきと考えます。総理の見解を伺います。

経営安定のための法制化が必要
農林水産業

農林水産業について伺います。

近年、世界的に食料需給が逼迫傾向を強める中、国内では農業従事者の高齢化や後継者問題など課題が山積しています。担い手育成や経営安定対策、基盤整備などにより安心して農業が続けられる環境をつくるとともに、輸出促進や市場拡大にも一体的に取り組む「攻めの農業」を推進すべきです。

担い手の育成については、新たに農業を始めた人材が技術を習得し、自立した経営者となるまでの間、息の長い就農・定着支援が必要です。

また農業収入を安定させ、魅力ある産業とする経営安定策が必要です。民主党政権下で導入された戸別所得補償制度は、多額の予算を計上したものの、法律に基づかない不安定な制度でした。13年度予算案では名称を「経営安定対策」として、制度自体は維持し現場の混乱を防ぐこととしていますが、農業経営の安定のためには法定された制度が必要であり、早急に法制化に取り組むべきです。

また13年度予算案では、「農業農村整備事業」など、前政権下で大幅に削減された事業を復活しました。これらの事業は、農業生産力の向上や多面的機能の強化、防災・減災対策を促進する内容となっており、農業の持続的な発展に必要なものと認識しています。

農地が有する多面的な機能は都市部においても重要であり、都市農園のニーズも高まっています。13年度予算案では、都市の農地に関する交付金の創設が盛り込まれていますが、今後、都市農業の位置付けを明確にしつつ、さらに力を注ぐべきと考えます。

林業については近年、国産材の需要が拡大しており、これを木材自給率の向上につなげていくべきです。また林業は国産材の供給のみならず、温暖化対策や水源かん養、生物多様性の保全など多面的な機能が持続的に発揮されるよう、一層の対策が求められます。後継者不足や高齢化に対応し、担い手の育成・定着支援に一層力を入れることが必要です。その意味からも13年度予算案で、農業分野でニーズの高い青年就農給付金と同様の制度が、林業・漁業分野でも導入されることは評価されます。

世界有数の豊かな漁場を持つ日本において、漁業は水産資源の安定的な供給のみならず、海岸保全などの多様な役割を担う重要な産業です。しかし、近年の漁業を巡る状況は、高齢化による就業者数の減少や燃油の高騰など課題が山積しています。

漁業を持続的に展開し、多面的な機能をさらに発揮させるために、経営安定への支援や人材育成支援など、総合的な取り組みが必要です。また漁船の燃油高騰対策も喫緊の課題であり、対応が求められています。

医療・介護

国民の健康を守る医療制度について伺います。

まずは、高額療養費制度です。患者の自己負担に一定の上限額を設ける高額療養費制度について、抜本的に見直すべきです。

その第一は、低所得者への配慮です。具体的には、70歳未満の一般所得者の区分に新たに年間所得300万円以下の世帯区分を設け、月単位の負担上限額を4万円程度に引き下げることを提案します。

第二は、年間医療費は同じでも、月単位であれば高額療養費が支給されない場合もあることなどを踏まえ、負担上限額に年間の上限額を設けるよう提案します。その他、世帯合算の仕組みなども検討すべきです。

次に難病対策です。難病患者の長期にわたる療養と社会生活を支えるとともに、これまで原因の解明すら行われていない疾患について研究事業や医療費助成の対象に選定することを含め、抜本的な見直しを行うべきです。難病の原因究明や治療法の研究開発、医療・看護等の提供体制の確立も欠かせません。

これらの課題解決に向け、法整備を含めた総合的な支援策が必要と考えます。

総理の答弁を求めます。

介護保険制度について伺います。

今後のさらなる高齢化を見据え、訪問介護・看護サービスの大幅拡充やICTの活用も含め24時間365日利用可能な在宅支援サービスの基盤整備、サービス付き高齢者向け住宅の整備・拡充などが必要です。また介護サービスを支える介護・看護人材の確保、従事者のさらなる処遇改善も必要です。

一方、介護保険を利用せずに元気に暮らしている高齢者に対し、介護予防などの取り組みを評価し、国民が健康増進に、より意欲を持てる環境づくりも進めるべきではないかと考えます。

以上、介護保険制度の持続性を高める取り組みについて、総理の答弁を求めます。

最後に、昨年12月26日の連立政権発足から2カ月あまり。劇作家であり有名な文明評論家でもある山崎正和氏は、今回の民主党政権から自公連立政権への交代を、「変革願望の幻滅」の裏返しとしての「現実改善への回帰」と捉えることができると分析し、その上で、安倍内閣が取るべき選択は、「『小さな現実の物語』をじっくりと落ち着いて観察し、『小さな改善の物語』を確実に紡いでいくことだ。現実政策への回帰、これが夢から覚めた日本が取るべき選択なのである」と、述べておられます。

山崎氏の指摘通り、今、私たちに求められているのは、目の前にある課題を一つ一つ解決し、確実に成果を積み重ねていくこと。12年度補正予算の早期執行とともに、13年度予算の早期成立を図り、予算を執行する中で国民の「期待」を「信頼」に変えていくことだと思います。

私たち公明党は、安倍内閣とともに「結果を出す政治」を加速する決意をあらためて表明し、代表質問といたします。

井上幹事長に対する安倍首相らの答弁(要旨)
【安倍晋三首相】

一、(被災地の住宅再建などの見通しについて)仮設住宅等での居住を余儀なくされている避難者に希望を持っていただけるよう、住宅再建の見通しを示すことが重要だ。政府として、住宅再建や街づくりの工程表および住宅や宅地の建設戸数の年度別目標、原子力災害の被災地における早期帰還や定住に向けたプランを作成している。早期にとりまとめ、示したい。

一、(復興交付金の運用柔軟化について)復興のために必要な事業のうち、災害復旧など他の制度で対応すべきもの以外については、被災地からの要望を踏まえ復興交付金で対応できるよう運用の柔軟化を図る必要がある。私から復興相に対して運用の柔軟化を図るよう検討を指示したところであり、第5回の復興交付金の配分と併せて近日中に結論を得る。

一、(成長戦略について)日本経済再生本部において私自身が矢継ぎ早に具体策を判断し、次々と実行していく。企業の競争力強化が働く人の所得の増大につながらないと持続的な経済成長は望めない。成長の成果を雇用や所得の増加など国民の生活向上につなげていきたい。

一、(難病対策について)政府として厚生労働省の審議会の提言も踏まえ、できる限り早期に総合的かつ安定的な難病対策を構築できるよう法制化、その他必要な措置について調整を進めていく。

【太田昭宏国土交通相】

一、(防災・減災に対する施設の総点検について)点検ルールについて現在、国交省として基準やマニュアルの見直しなどを進めている。市町村では職員数が少ないなど体制に問題があるため、職員に対してより広範な研修などを実施するとともに、個別の技術的な相談を開始した。今後とも支援体制の一層の充実を図っていく。「メンテナンス元年」として厚みを増す取り組みを重点的に進める。
  • 安倍首相に復興加速化のための緊急提言を申し入れ

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進ちょく状況定期報告も 住宅再建など工程明確に
与党が首相に申し入れ


3月6日(水)、自民、公明の与党両党は首相官邸で安倍晋三首相に会い、東日本大震災からの復興加速化のための緊急提言を申し入れました。公明党から、石田祝稔事務局長(衆院議員)らが出席しました。

提言は「震災三年目の冬を希望持って迎えるために」を副題に掲げ、住宅整備やまちづくりに関する事業の具体的な工程を早期に明示することを要請。東京電力福島第1原発事故の復興に向けた除染や中間貯蔵施設、廃炉などの取り組みについて、総合的なプログラムを示して推進することなどを盛り込みました。

その上で、復興が進む過程で生じる新たな課題に対応する必要性から、3カ月ごとに提言内容の進捗状況に関する詳細な報告を求めています。

席上、私は「被災者の皆さんに希望をつくることが一番重要。そのためには住宅、生活再建の見通しを明確に示していくことだ。ルールがあるからという発想ではなく、希望をつくるためにはどうすればいいのか、何を越えなければならないのかという発想で推進してもらいたい」と訴えました。

安倍首相は「政府としてしっかり受け止め、結果を出すことで被災者の方々の声に応えていく」と述べました。

提言について公明党は、国会議員や地元議員が徹底して現場に入る中で集約した課題を反映。特に、今年度補正予算で計上された震災復興特別交付税で増額される取り崩し型復興基金や、二重ローン対策の周知徹底による住宅自主再建の推進を強調。復興庁の司令塔機能の十分な発揮と、被災自治体との緊密な連携など、現場主義に徹した対応を求めました。

また、地域の実情に沿った復興交付金の、より弾力的な運用とともに、資材不足の解消策として、生コンクリートの二次製品への転換などによる需要抑制を要望した。さらに、工事を請け負う建設業者が決まらない入札不調の対応として、入札方法の工夫や応札業者に関する適切な地域要件の設定を主張。不適切除染の防止に向けた「除染適正化プログラム」の的確な推進、風評被害に対する被災地産品のPRと観光需要回復の取り組みなども盛り込みました。

提言全文はこちら